ひとりゲームボーイアドベントカレンダー2016の第24日目です。前日の記事は「ゲームボーイマクロを作る3 〜 ニンテンドーDSをゲームボーイアドバンス専用機にする」でした。
海外の職人によってヒンジが壊れてしまってゲームができなくなったニンテンドーDSを使ってゲームボーイアドバンス専用機を作るという改造がおこなわれています。このGBA専用機を「Gameboy Macro(ゲームボーイマクロ)」と呼びます。
ゲームボーイマクロを塗装する
前回、ゲームボーイマクロの塗装案を検討しました。
金属色の塗料は隠蔽力が強いので金色ベースの「ファミコンのコントローラー風」の塗装をしていきたいと思います。イメージは下図の通りです。
昔の杵柄を使ってプラモを作ってた感覚でやっていきましょう。
……とは言っても塗装があまり上手ではないので、アラで出ても目立たない戦車と3.D.S.F.ばかり組んでいたのですが、今回はいい感じになるように塗装していこうと思います。
ゲームボーイマクロを塗装する
ニンテンドーDSの外装はABS樹脂というのもです。
タカラトミーから出ているゾイドと同じですね。ゾイドは普通に塗装しようとしてもバンダイのプラモデルのようにはいきません。ABS樹脂には色のノリが悪く溶剤に弱く割れてしまいます。
「塗料の食いつきを良くするため」「ABS樹脂を保護するため」にプライマーをまず吹きます。
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本当はサフを吹いて下地が綺麗になっているのかを調べて、穴があいていればエポパテで埋めて、ヒケがあれば溶きパテを塗って、1000番くらいのサンドパーパーで下地を整えてあげるべきです。しかし面倒くさい上に時間がかかってしまうのでこの工程はスキップします!
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下地ができあがればチタンゴールドを吹きます。ゴールドは色々と出ているのですが色味が一番落ち着いているだろうタミヤのチタンゴールを使うことにしました。
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アクセントをつけるためにMr.カラーの赤2号(あずき色)を上下に吹きます。
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塗面保護のためにスーパークリアを吹きました。模型用のスプレーなので焼き付け刃かもしれません。
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プライマーを吹いて塗料の食いつきをよくする
プラは基本的に塗料の食いつきが良いです。プラ以外に金属であったりナイロンやABSの場合には食いつきが弱いです。繋ぎとして吹くのがプライマーです。
プライマーを吹いたあとです。まだ乾く前なのでテカっていますが、乾くと透明になって見えなくなります。
下地のゴールドを塗装する
金属色は隠蔽力が強いやろ?ってことで、サーフェスを吹かずにチタンゴールドを吹きました。1回目なので塗膜はできるだけ薄く軽くなるように吹きます。
1回目を乾燥させたあとの状態です。この時点で下地処理が雑なのが目立ってしまっています。金属色の隠蔽力でなんとかなることを祈りながら作業を進めていきます。
3回目のゴールドを吹いたあとです。思ったよりも下地色が隠れているかも?サーフェイサーで下地を確認する工程を飛ばすとこのように塗装面でゴツゴツのところが丸わかり担ってしまいます。
細かいのですが、ところどころにホコリが乗ってしまってしまいました。プラモであればペーパーをかけて塗装を剥がしてやりなおしということもできるかもしれませんが、如何せん手に持って遊ぶゲーム機なのですぐに塗装がボロボロになってしまうと考えてこのまま進むことにしました。
一晩乾かして見てみるとまつ毛が落ちてしまって、その上からスプレーを吹いてしまったようです。一度サンドペーパーかけと洗剤で洗って脱脂しました。
5回目のゴールドを吹いたあとです。3回目後の写真と比べるともっさりしている感があります。ちょっと厚塗りしすぎかもしれませんね……
これで完成でも良い気がしますが……
マスキング
あずき色は筐体の上下に塗ります。はみ出さないようにマスキングテープを貼りました。
久しぶりすぎてきちんと貼れているのかが心配です。穴があいていて塗料が入り込んでしまうとその部分だけ赤色になってしまいます。
あずき色を塗装する
Mr.カラーの赤2号(あずき色)スプレーの出が悪くて、薄く吹くはずがドバッと出た上にムラになってしまいました。
タミヤのスプレーとクレオスのスプレーの使用感の違いなんて覚えてないっすよ……
微妙に側面が塗れていません。下地のゴールドの粒子が見えてしまっています。
2回目あと。
3回目あと。
3回目のスプレーで結構良い感じになったと思ったので、塗装後5分ほど待ってからマスキングテープを剥がしました*1。
なぜ完全に乾くのを待たないかというと、完全に乾いてしまうとマスキングテープを剥がした際に角が立ってしまいます。
半乾きの状態だとマスキングテープを剥がした後に、塗料が若干流れるので下地との境界線がマイルドになります。
スーパークリア光沢を塗る
塗面の保護のためにクリアを吹きました。
でもスーパークリアはプラモデルの塗面保護用なので、実際に指でつかんで操作するものの保護としては向いていないかもしれません。強度を求めるのであれば自動車の塗装にも使えるウレタンクリアーを使うべきでしょう。
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クリア1回目。湿気が多い日だったのかクリアを吹いたら若干白濁してしまいました。
クリア2回目。
スーパークリアが乾きました。ファミコンのコントロール風というよりかはアイアンマンに似ているような……
組み立てて完成!
塗装が終わったのでパーツを全部組み合わせました。
8年ぶりに塗装したプラモデルゲームボーイマクロにしては綺麗な方ではないでしょうか。細かい部分を見ると改善の余地は大いにありますが、液晶は問題なく表示されていますし、音も問題なく鳴っています。及第点以上でしょう。
別の角度から。
ゲームボーイマクロで遊んでいるところを動画で撮ったのでYouTubeにアップロードしました。
以上でゲームボーイマクロの製作は完了です。
関連記事
ゲームボーイマクロを作るの連載は合計4回に分けて掲載しております。
タイトル | 作業工程 |
---|---|
第1回 | 分解して上画面を取り外す |
第2回 | 下画面のみで起動するように配線する |
第3回 | 塗装アイディアを考える |
第4回 | 塗装する |
この他にもゲームボーイの修理・改造ネタを紹介しております。Tipsをまとめておりますのでこちらのページをご参照ください。
*1:マスキングテープは半乾きの時にはがすと言われています。解釈はひとそれぞれのようなのですが、僕は塗装後5分くらいで剥がすようにしています。あまり早すぎて塗料が流れるのを防ぎたいと考えています。