(前回までの酢酸)ホテルのチェックインに失敗した僕はMacBook Proとお土産を抱えたまま松山城に登山する事を強いられていた。
in 大街道(おおかいどう)
だいかいどうではないです。現地の人に「は?」って顔をされます。気をつけましょう。
大街道の商店街からスターバックス方面に歩くと、勝山(松山城がある山の名前)を登るロープウェイの駅があります。駅に向かう途中で「丸山東雲中学・高等学校」があります。
よく見てみると校門が城廓型です。
先月、大多喜城に行った時にみた「二の丸御殿薬医門」みたいな謂れがあるのかなと思いきや、背面にある松山城と馴染むようにということで戦前に建てられた正門のようです。
大街道からロープウェイ駅までは少し離れています。傾斜があるので気合いを入れて進みます。
お土産屋さんやポンカンジュース屋さんのある通りを抜けて、ロープウェイ乗り場へやってきました。
片道270円(往復510円。若干割り引かれるらしい)でロープウェイ・リフトどちらでも好きな方に乗ることができます。
松山城の模型が置いていました。航空兵器が無い時代に、こんだけ石垣を積み上げた城を落とすのは容易ではないが伺えます。ちなみに元々、山でそれなりに高い位置に立っているにも関わらず、本丸でもこの高さなので投石機みたいな攻城兵器でも攻められなさそう。
蛇口からポンジュースが出てます!やはり愛媛の蛇口からポンジュースが出るのか。
リフトはちょっと怖い。
リフトの中腹あたりで微妙に城が見えてます。リフトで登っても更に遠そう……
in 松山城
リフトから降りると「長者が平」と呼ばれる広場に出てきます。
広場にはお土産屋さんがあります。お店の脇道を抜けると二の丸記念公園と本丸との分かれ道があります。左に行くと山を下って二の丸に向かいます、右に行くと本丸に向かいます。
本丸に向かってどんどん登っていきます。
さらに進みます。
ちょっと分かりにくいのですがカーブのところに「揚木戸門跡」があります。
ここでまた広場があります。広場の入り口にあるのが「揚木戸門」の跡です。整備されてしまって分かりにくいですが、左右両端に石垣があって門構えを思い起こさせてくれます。揚木戸門を超えると「待合番所跡」です。常時3人の人間が、本丸に登るための揚木戸門と大手門の守備に当たっていたようです。
突き当りまで行くと二手に道が分かれます。左に曲がると二ノ丸に向かう「大手門」、真っすぐ進むと本丸に向かう「戸無門」に分かれます。
突き当たりを右に曲がると「戸無門」があります。名前の通りこの門には扉がありません。
これは、築城当時から戸がつけられた様子はなく、蝶番みたいなのがついた跡もありません。わざと扉を付けないで次の虎口に導いています。
戸無門を抜けると、さらに「筒井門」と「隠門」があります。手前にあるのが「筒井門」、奥にあるのが「隠門」です。
奥にあるのが「隠門」です。説明には筒井門を攻めている最中に隠門の方から出てきて横腹を付けると書いていたのですが、守備する側としては両方守らないといけないから大変なのでは……と思ったりします。
門を抜けて振り返った「筒井門」と「隠門」です。
in 松山城本丸
かなり大きな井戸があります。元々存在していた谷を土を盛って作ったようで、現在の技術では不可能な深さまで掘っているようです。これだけ大きな井戸があれば、籠城の際にも耐えることができそうです。
松山城天守がようやく見えました。左側は桜と梅の並木道で春に来ると花が咲いてとても綺麗なのではないかと思います。
近づいてみました。入城料は510円でした。リフト代もそうですが、意外と安いので嬉しいですね。
坂を登ると正面に大天守閣があります。この天守閣はもともと5層だったらしいのですが、地盤が弱いからとか徳川家に気を使ったとかで現在では3層になっています。
一ノ門
二ノ門
三ノ門
筋鉄門
これでようやく天守まで着ました。天守の中は、博物館になっていて刀や具足、古地図などが飾られています。下図は加藤嘉明も袖を通したと言われてる具足です。
天守閣からの眺めは松山市内を見渡せて絶景ですね。
二の丸方面
瀬戸内海に臨んだ街です。本州も見えてるかもしれません。
松山城からの下山
戸無門を抜けて、下りてくると二ノ丸に向かう分岐点があります。
最初の方で名前だけが出てきていた「大手門」の跡です。大手門という名前なので通常はこちらの方が栄えていると思いがちなのですが、明示以降に二ノ丸跡に第22師団がいていたらしく大手門の方には近付くことができなくなって、こちらの道は廃れてしまったようです。
ロープウェイとリフトがあった東雲口と異なり整備されていないので完全に山道です。二ノ丸方面に行くのにこの道は正直オススメできません。
最後に松山城周囲の全景です。
終わり。