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ゲームボーイ(DMG-01)の横ライン抜けを修理する

ひとりゲームボーイアドベントカレンダー2016の第20日目です。前日の記事は「ゲームボーイ(DMG-01)にBivertモジュールをつける」でした。

一通りゲームボーイの改造方法について紹介し終えました。本日は、初代ゲームボーイ(DMG-01)での横ライン抜けを修理する方法をご紹介します。

ゲームボーイは普通に使っていても自然と経年劣化によって横ライン・縦ライン抜けが発生します。縦ライン抜けについては日本語のサイトでもいくつか紹介されており、僕も縦ライン抜け液晶の修理記事を書きました。

簡単に直せる縦ライン抜けと違い、日本のサイトでも海外のサイトでも横ライン抜けは治せないという意見しか書かれていません(すくなくとも観測範囲では)。

ゲームボーイの横ライン抜けは直すことができる??

たまたまゲームボーイについてのツイートを検索していたところ、しえんさん(@Shien_BNR32)が下記のように横ライン抜けが直せるというツイートしていました。

正直、このツイートを見たとき「そんなことができるの…」と思いました。なぜなら僕はバックライト対応するために反射板をはずすのに失敗して横ライン抜けを作っていたからです。

液晶とケーブルがどのようにつながっているのかについて、しえんさんの解説ツイートを貼ります。

縦ライン抜けの時もやりましたが加熱しながら圧を加えました。はんだごてを押し付ける感覚です。もし縦ライン抜けの時と同じであれば、ハーネスの該当部分を押すだけでライン抜けが改善するはずです。液晶を持ち上げてオレンジ色で囲ったあたりを指で押します。

指で押さえている間だけですが横ライン抜けが回復しています!!!当然離すと抜けてしまうのですが、この状態の横ライン抜けであれば直すことが可能なようです。

しえんさんの「接着面を意識して作業することが重要かと思います」この言葉はとても重要です。

ゲームボーイの液晶は縦ラインと横ラインの2枚を重ねていた!?

ゲームボーイの液晶は、縦ライン液晶、横ライン液晶、偏光板、反射板からなる4枚構造になっています。

雑に絵を描きました。

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縦ライン液晶と横ライン液晶が別々になっているということは、それぞれのラインのケーブルから表示信号が伝わっているはずです。ゲームボーイの液晶は下図のようにそれぞれのハーネスから信号が送られていることがわかります。

先日縦ライン抜けを修理しました。もう一度どのように治したかを思い出しました。

ハーネスをはんだごてで温めながら押さえつけるように左右にスライドさせていました

縦ラインを直した時のハーネスと同じものが液晶の裏側に隠れています。

横ラインも縦ラインも同じ液晶とハーネスのセットを使っていることがわかりました。つまり直しかも同じで良いはずです。

本来であれば裏側からはんだごてを当てるのがベストなのですが、物理的に不可能なので、再度この部分を熱しながら圧をかけていきます。

確認すると横ライン抜けが治りました!!

まさかの横ライン抜けが治った!?

これで横ライン抜けが発生しているからと部品取り用にしていたゲームボーイをレストアすることができますね。

治せない横ライン抜けもあります……

残念ながら直せないタイプの横ライン抜けもあります。

先ほどの画像は中央部分が欠けていました。これは焦って液晶の前面からはんだごてをあてたのですが、横ラインに表示する信号を送る配線のプラの束を溶かしてしまいました。

同じ理由から側面を溶かしてしまった4号も残念ながら治せませんでした。4号ははんだごてでケーブルを溶かしたのではなくて、反射板を剥がすときに無理な力が入ってしまい、物理的(?)に透明プラのケーブルが剥がれてしまったからですね。

まとめ

以上のことから、ゲームボーイ(DMG-01)の横ライン抜けを修理するのが可能であることがわかりました。

  • 治せる横ライン抜けと治せない横ライン抜けがある
  • 液晶の裏のハーネスを指で押して表示されるのであれば横ライン抜けは治せる
  • 側面のプラの束を傷つけてしまっている場合には横ライン抜けは治せない

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