酢ろぐ!

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国際だるやなぎ会議 2014が岡山で開催されるらしいので岡山城について書いてみた

国際だるやなぎ会議 2014が10月18日に開催されるようです。フリーコンテンツである「だるやなぎ」を使ってチャリンチャリンビジネスを……とかネタだと思ってしまいがちな世の中に鉄槌を下すべく、岡山で国際会議が開催されます。知らんけど。

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まぁ、そんなフリーコンテンツの話は脇に置いておいておくことにしましょう。「国際だるやなぎ会議 2014」は、岡山県岡山市北区丸の内2丁目6−30で開催されます。丸の内と言えばお城じゃないですか。

最近、今住んでいる調布-世田谷付近にゆかりのある戦国時代の武将について調べていて、後北条家臣の北条綱高やその弟の高橋氏高について書いてるけど、史料も少なくて少し飽きてきたところでした。

前にブログで書いたかもしれないけれど、僕は中国・四国地方については全然詳しくありません。今日は勉強を兼ねて岡山城について書きたいと思います。

岡山城について

岡山には南北朝時代に石山台に築かれた石山城がありました。戦国後期の元亀年代に金光氏が石山城を居城としていました。

金光氏は毛利氏と敵対する備中三村氏の家臣でした。宇喜多直家も同じく備中三村氏の家臣でしたが、金光氏は宇喜多直家の与力として働いていました(直家が同僚を指揮下に入れて働いてもらっているイメージ)。

宇喜多直家は、かねてより(同僚である金光氏が支配する)岡山の地を狙っており、「金光氏当主の金光宗高が敵である毛利氏と内通している!」と言いがかりをつけて謀殺してしまいます。天正元年に直家は空き家となった石山城に入り、城の改築と城下町の形成をおこない流通がおこなえる都市を作ります。

商売で成功して力を蓄えた宇喜多直家は犬猿の仲であった毛利氏と同盟を組み、かつての主君である備中三村氏を滅ぼします

…まさに宇喜多直家やりたい放題である。

しかし、勢いある織田信長の中国方面軍が西国に攻め入ると、うってかわって宇喜多直家は信長に臣従して毛利氏と手を切って、毛利氏攻めの先鋭に加わります。岡山の地を安堵された宇喜多直家は、天正9年の(本能寺の変の前)に病死し、家督を嫡男である宇喜多秀家が継ぎます。

本能寺の変の後、中国大返し(山崎の戦い)や賤ヶ岳の戦いによって政敵を排除した豊臣秀吉が天下を取ります。これらの戦いに尽力した宇喜多秀家は秀吉の養女を正室に迎えることで豊臣一門に加わり、岡山城下町を拡大させていきます。この時、かつて石山城と呼ばれていた城は「岡山城」、城下町は「岡山」という名前が定着したと言われています。

豊臣秀吉の死後、関ヶ原の戦いで徳川家康に対抗して西軍の主力であった宇喜多秀家は島流しされ、代わりに関ヶ原の戦いで功績のあった小早川秀秋が岡山城に入城して、さらに岡山城を拡張・改築します。小早川秀秋は慶長7年に急死したものの、嗣子がなく断絶してしまいます。

江戸幕府は嗣子がいない小早川秀秋の代わりに、姫路城主池田輝政の次男忠継が入城して以降、幕末まで池田氏が岡山城を府城として岡山藩の中心となっていきます。家格に合った規模の城郭とする為、さらに岡山城・城下町を開発・発展していきます

版籍奉還・廃藩置県によって江戸幕府から明治政府へ政治が代わると、廃城令が出されて明治期から堀が埋め立てられていき昭和期までに堀跡が市街地と変わっていきます

廃城令によって明治政府によって藩政の象徴であった天守の取り壊しが進んでいきましたが、「お城の「天守閣」の復元天守、復興天守、模擬天守の違いとは - 酢ろぐ!」で書いたように、岡山城天守は取り壊されること無く、明治期以降にも現存していました*1

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しかし、第二次世界大戦で制空権が米軍に奪われた昭和20年(1945年)の岡山空襲によって天守が焼かれてしまいます。戦後の昭和39年に鉄筋コンクリートによる復元天守として再建されます。

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復元天守の内部は博物館となっており、現在は大河ドラマ「黒田勘兵衛」とのコラボ(?)で「黒田官兵衛の奇策―備中高松城水攻め」という展示がおこなわれています。

岡山城 - 川面に映える漆黒の城

平成5年には宇喜多秀家時代の石垣が発見されるなど、戦国期・江戸期を通して現存してきた岡山城からはまだまだ発見されるものも多そうです。

さて、ここまで説明してきた岡山城 丸の内で開催される「国際だるやなぎ会議 2014」の紹介ページはこちらです。

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だるさんの書いた記事が掲載された本が出版されます。

この他にも城郭・城址について書いています。まとめておりますのでこちらのページをご参照ください。よろしくお願いします。

*1:写真は、 岡山城 - Wikipedia より引用