酢ろぐ!

カレーが嫌いなスマートフォンアプリプログラマのブログ。

Windows Mobile 6.5 エミュレータで日本語を表示するための5つの手順

先日、Windows Mobile 6.5 Develop Tool Kitがリリースされました。中国語など多くの言語には対応している様なのですが、何故か日本語の対応はありませんでした。

楽しみにしていたWidget on Windows Mobile 6.5で日本語を表示しようとした場合文字化けしてしまいます。高橋忍さんのところのモコナさんも心なしかションボリとしているようです。

後日SDKがリリースされるような話もあるのですが、6.1の時のように日本語版が出ないままの可能性も十分にあります。

今回は、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が提供する「IPAフォント」を使ってWindows Mobile 6.5 エミュレータで日本語表示を有効にする方法をご紹介します。

1.Windows Mobile 6.5 DTKのインストール

Windows Mobile 6.5 DTKを使用するためには以下の要領を満たす必要があります。

  • Windows XP Service Pack 3、Windows Vista
  • Visual Studio 2005 Standard Edition 以上 ないし 2008 Professinal Edition 以上
  • ActiveSync 4.5
  • Microsoft .NET Compact Framework v2 SP2.
  • Windows Mobile 6.0 SDK

問題がなければ、Download Windows Mobile 6.5 Developer Tool Kit from Official Microsoft Download Centerからダウンロードし、インストールしておきます。特に難しくないと思いますので、詳細の説明は省かせて頂きます。

2.IPAフォントのダウンロード

最新のIPAフォントはOpen TureType形式(拡張子.otf)で提供されていますが、この形式の場合Windows Mobileでは正しく認識されません。

.otfを.ttfに変更する事で日本語の表示は可能ですが、ここではTureType形式で提供されていた過去のバージョンを使用する事にします。IPAフォントのダウンロード || OSS iPediaからIPAフォント(IPAfont00203.zip)をダウンロードして、任意のフォルダへ解凍しておいてください。

解凍されるIPAフォントは以下の5つになります。

フォント名 ファイル名
IPAゴシック ipag.ttf
IPAPゴシック ipagp.ttf
IPAUIゴシック ipagui.ttf
IPA明朝 ipam.ttf
IPAP明朝 ipamp.ttf

3.IPAフォントをエミュレータへコピー

個人的な好みで、「IPA Pゴシック」を使いますので「ipagp.ttf」を外部メモリ等を使用して、エミュレータの

\Windows\Fonts\

へコピーします。


4.FontLink機能用にレジストリを設定

Visual Studio 2005や2008に付属しているWindows CE リモートレジストリエディタを起動し、以下のレジストリキーを作成します。

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\FontLink\SystemLink]

レジストリ値を以下のとおり設定します。

名前
Tahoma \Windows\Fonts\ipagp.ttf,IPA Pゴシック
Courier New \Windows\Fonts\ipagp.ttf,IPA Pゴシック
MS UI Gothic \Windows\Fonts\ipagp.ttf,IPA Pゴシック
MS Gothic \Windows\Fonts\ipagp.ttf,IPA Pゴシック
MS PGothic \Windows\Fonts\ipagp.ttf,IPA Pゴシック
MS ゴシック \Windows\Fonts\ipagp.ttf,IPA Pゴシック
MS Pゴシック \Windows\Fonts\ipagp.ttf,IPA Pゴシック

「IPA Pゴシック」を使っていますが、例えばIPA明朝を使用する場合等は適切に読み替えてください。

5.ソフトリセットする

先ほどのレジストリ設定を有効にするためにソフトリセットすると、日本語フォントが有効になっており、モコナさんがきちんと日本語で話してくれるようになりました。

いかがでしょうか。