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酢ろぐ!

カレーが嫌いなスマートフォンアプリプログラマのブログ。

今日読んだ本 - 信長新記(1)

織田信長家臣の太田牛一が記した「信長公記(しんちょうこうき)」をもじったタイトルの架空戦記「信長新記」です。

信長新記 (徳間文庫)

信長新記 (徳間文庫)

架空戦記といえば多くの場合第二次世界大戦で日本が圧勝するために史実を改変するものです。一度敗戦を経験した提督が平行世界に転生して戦ったり、宇宙人がもたらした謎技術によって突然強くなったりと、無理なく自然に史実を改変できるかを楽しむジャンルの小説でもあります。

「信長新記」の作者である佐藤大輔は、まず改変後の世界を読者に提示したあと、どのようにしてその未来にたどり着いたかを自然と導いてくれるのが上手く、僕の好きな作家の一人です。

「信長新記」では、大東洋同盟勢力の主力である日本皇国と大和民国……とりわけ日本皇国領大和州(北米大陸)が独立して成立した「大和民国」と日本列島を支配する「日本皇国」の対立風潮の残る「現代」に生きる語り部の視点から、織田信長が本能寺の変で生き残り全国統一と海外侵出をした「中世」を語ります。

以上のように、織田信長が本能寺の変で生き残ったら?というストーリーのために仰々しい「現代」の舞台設定が用意されています。もちろん時折入る説明も「現代」を基準としたものとなっています。

京都所司代の村井春長軒(貞勝)の機転によって、本能寺の変を切り抜けた織田信長が紆余曲折あり山崎の戦いに参戦し逆賊明智光秀を下し、混乱収まらぬ織田家に従属すべきかどうかで家中をまとめられなかった北条氏を征伐する小田原征伐のため60万を超える総動員が掛けられ北条氏を下すものの、戦勝を祝う宴で刀を下賜された筆頭家老の柴田勝家が叛き、第一次関ヶ原合戦を起こす……というところまでが1巻のストーリーです。

信長が生存しているため清州同盟が生きているので「小牧・長久手の戦い」は起こらず、羽柴筑前守(秀吉)が政権を取っていないので「賤ヶ岳の戦い」も起こっていません。代わりに柴田勝家主導の「第一次関ヶ原合戦」が起こっており、史実同様に賤ヶ岳の戦いで討死する武将は舞台から退場してしまいます。

信長新記 (2) (徳間文庫)

信長新記 (2) (徳間文庫)

これから2巻を読みますが、4巻はいまだに出ていないのでゆっくり読み進めていきたいと思います……